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日本は世界の縮図 2014

製作:2014年
技法:細いガラス棒を曲げて溶着を永遠に繰り返し形作るレース編み細工
大きさ:作品全体の平面 700mm × 600mm
展示法として:
日本地図をバラバラにして世界地図を表現しました
透明なパネルの上に世界地図を反転した状態に並べ
一見何だか分からないものが
下から照明を当て壁に影を移すことで
世界地図が影として始めて認識されるように考えました
作品の説明:
四国がオーストラリア九州がアフリカに似ているなんて
誰もが感じたことがあると思う
神話の世界には 日本は世界の縮図 という言葉がある
日本地図を世界地図に重ねてみると
伊豆半島はインドと重なり
富士山はエベレスト
琵琶湖はカスピ海
歴史上の出来事など
不思議なくらい重なることがあるようだ
子供のころ
床やテーブルに置いた牛乳瓶の紙のフタ(キャッポン)を
吹いてひっくり返す遊びがあった
家には大きな日本地図のポスターがあって
その全体が世界だと勘違いしつつ
脳内でパズルの様に陸地同士をはめ込んでくっつけたり
淡路島をキャッポンの様にひっくり返したら
琵琶湖にハマるんじゃないかとか妄想していた
時が経ち妄想はあっさりと否定されたが
既に実在する答えを理解するのではなく
自らの答えを考えることに拘る頑固な自分は
その大切さと楽しさを直感的に知っていたのだと想う
生命の力強さと、やがて消えゆく儚さを
泡や細胞や粘菌に形容したガラスで表現しました
透明なガラスにも影があるように
在るようで無い
無いようで在る
大切なものを忘れないでいたいと願いとメッセージを込めました



